たとえどんなに。
教室に入ると

見慣れない真っ黒男子がたくさん。

夏の部活で黒く焼けたんだろうな。

髪の伸びた女子たち。

みんな、笑いあう教室。

変わったのは私だけ。

「亜夢、おはよ。

 ちょっと話せる?」

話の内容なんてわかってる。

お願いだから。

そんな悲しそうな顔しないで・・・

でも、そんなこと私には言えない。

いや、言わない。

だって壊したのは・・・

あなたたちでしょ?

「先輩ー、おはようございまーす。」

私たちの横を通り過ぎる

バドミントン部の後輩たち。

なんで?

なんで、そんなに笑えるの?

なんで、そうも普通でいられるの?

もう、あれは終わったことだから?

自分たちは悪くないから?

知ってるよ。

私が悪いことぐらい。
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