たとえどんなに。
なんで、こんな黒い感情があるの。

なんでこんなに私は怨むことしかできないんだろう・・・

『幸せになってね。』

『おめでとーう』

なんでそう笑って言うことができないんだろう。

なんで幸せを願うことができないの?

最低だ。

靖に振られる前なら・・・

夏の前なら・・・

私は『おめでとうー!』

そういうことができたのに。

裏切られた。

そう思う黒い感情なんて芽生えなかったのに

なんで私はこうも黒くなってしまったの

自分が幸せになれない分

相手の幸せを願えたら。

どれだけいいんだろう。

プリを撮り終えて

美也は親からの電話で帰った。

私たち5人はファストフード店の前でたむろっていた。

いすに座り雑談をする

笑う笑う

私は笑った。
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