たとえどんなに。
公園の電灯の光で

先輩のきれいな茶髪は

金色に見える。

私を真っすぐに見つめる

この金髪の男は・・・

いったい誰。

私の知っている先輩はどこ?

カズ先輩はどこに行ったの?

私の首元に顔をうずめ

腰に手を回す私の知らない人。

こんな人知らない・・・

私・・・危険だ。

逃げなきゃ。

手首を抑えつけられ

体の自由を失った私は

何をしても無力。

結局男の人の力になんてかなわない。

かなわないんだ・・・

怖い。

ただ、ひたすら泣くだけだった。
< 61 / 172 >

この作品をシェア

pagetop