たとえどんなに。
家に帰ると携帯を開く。

へんまにメールを送る。

「これから雪合戦するんだけど。

 こっちきて。」

絵文字も何もない素気ない文面。

「わかった。すぐ行く。」

同じような文面が帰ってくる。

美也に報告して

私は防寒対策ばっちりな服に着替える。

美也の家の前にいく。

足跡1つない雪景色に美也と

手をつないでダイブした。

後ろから笑い声が聞こえたかと思うと

へんきが美也に雪玉を投げる。

間一髪でよけた美也は怒って

へんきに大きな雪玉を投げつけた。

それにまじってへんまも参戦。

女子1に対し、男子2で応戦。

そんな光景を雪に寝転がりながら見ていた。

冷たくて気持ちいい雪の上で目を閉じる。

このままいたら、凍死できるかなあ。

そしたら、もうなにも苦しまなくていいのに。
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