たとえどんなに。
涙が流れそうになった時、

上から声がした。

「大丈夫か?」

目をあけると雪玉を持ったへんまが

私の横に立って私を見下ろしていた。

危ない・・・

本能が私に叫んだ。

私は立ち上がり、全力で逃げる。

途中雪をひろい雪玉を作る。

美也とへんきの悲鳴に近い声を上げる横で

私たちも雪玉を投げ合った。

それに気づいた美也とへんきも寄ってくる。

美也がへんまに

「愛しの亜夢いじめとるー。」

そう言って叫ぶ。

何も言い返さないへんまに

美也は

「おおっ」

一人で興奮し始める。

それを見た私とへんきは笑った。
< 87 / 172 >

この作品をシェア

pagetop