たとえどんなに。
体育館につくと

もう練習も終わり、

片付けが始まっていた。

端で友達と笑いあう靖の姿に

胸が締め付けられるようだ。

もし私がへんまを好きなら

へんまと靖の好きは何か違う。

かばんに入れたプレゼントを

手に握り靖のもとへ向かう。

私をみ、こちらに顔を向ける靖。

「あの・・・

 クリスマスプレゼント・・・」

消え入りそうな声で伝えた。

「あー、サンキュー。」

そう言って手渡した袋を見て

顔をしかめる。

「アクセか。

 重いんだけど。

 つかまじ気づいてないの?

 キモいんだけど。」

淡々と吐き出される刺が私の胸に突き刺さっていく。
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