【完】好きになれよ、俺のこと。
「明日の花火、好きな子と見られるといいね」
私は窓枠に手をつき、柊くんの方に顔を向けた。
思い合ってる2人が見ると、幸せになれるというジンクスの花火。
せめて、柊くんがその花火を好きな子と見られたらいいな。
「ありがとな!
俺、好きな子と花火見るつもり」
柊くんが私の隣に来て、同じように窓枠に手をつき、眩しそうに外を眺める。
「そうなんだぁ」
なんだかロマンチックだな……。