【完】好きになれよ、俺のこと。
「あ、煽ってなんかないもん」
「俺にとっては、最上級の煽りだっつーの!」
え?と聞こうとした時、安堂くんに両頬を掴まれ、横に引っ張られた。
「ふえっ」
「んー、ま、可愛いから許してやるかっ」
ええー?
なんだか安堂くん、いつの間にか自己解決してるし、意味不明なこと言ってるけど、まぁいっかぁ。
安堂くんが笑ってくれるなら、それでいいや。
「さっ、帰ろっか、ひなちゃん」
「うん!
じゃあ、荷物取ってくるね!」
私は、安堂くんに笑顔を向けて、スクールバックを取りに、教室へと走り出した。