【完】好きになれよ、俺のこと。
エプロンをたたみながらそんなことを考えていたその時、頭上から声が降ってきた。
「陽向ちゃん、ちょっといい?」
この声は……
「柊くん!」
顔をあげると、思った通り、柊くんが立っていた。
「どうしたの?」
「あのさ……、陽向ちゃんは、今日の2時から体育館で告白大会があるの知ってる?」
告白、大会……?
あぁ、なっちゃんがそんなこと言ってた気がする。
確か、体育館のステージ上で、好きな人に告白するっていうイベントだっけ。
「うん、知ってるよ!」