【完】好きになれよ、俺のこと。
柊くんの言ってる意味が、よく分からないよ?
きょとんと首を傾げる私に、今度は柊くんが両手をバタバタさせた。
「あぁ、こっちの話だから気にしないで、ね?」
ちょっと気になるけど、柊くんがそう言うなら、いっかぁ!
妙に納得をしたその時、聞こえてきた、遠くから私の名前を呼ぶ声。
「陽向ぁー!」
あ! この声は、なっちゃんだ!
「なっちゃーん!」
声をした方に顔を向けると、なっちゃんが遠くからこちらへ走って来る姿が見えた。