【完】好きになれよ、俺のこと。
でもやっぱり、なっちゃんが心配してくれているのは伝わってくる。
この高校には、私の中学校から来た人はほとんどいない。
もちろん、このクラスに同じ中学の人はいないわけで。
だからこそ、1ヶ月遅れの入学は友達ができるか不安だったけど、なっちゃんが声を掛けてくれて、そんな不安はあっという間に払拭されたんだ。
昨日出会ったばかりなのに、もうお友達。
なっちゃんのおかげで、憂鬱に感じていた高校生活が、一気に明るくなった気がする。
だからね、感謝してもしきれないくらい、なっちゃんには感謝してるの。
「なっちゃん大好き!!」
「わっ!」
私は携帯を握りしめ、なっちゃんに勢い良く抱きついた。