【完】好きになれよ、俺のこと。
唇が離れると、叶翔は私の顔を覗きこんで、ちょっと膨れてみせた。
「俺、ずっとこうやってキスしたかった。
我慢するの大変だったんだからな…」
「……っ////」
そんなこと、思いもしなかったよ。
「ま、これからは離してっつっても、ぜってぇ離してやんねーからいーけど!」
そう言って、叶翔がいたずらっ子みたいに笑った。
たくさんのことがあったけど、
私はずっとずっと
君のことが好きだった。
たとえ、記憶を失っても……。
だからね、思うの。
もし生まれ変わって
離れ離れになって
お互いのことを忘れてしまったとしても
私達はきっとまた巡り合って
恋に落ちるんだ───……。