【完】好きになれよ、俺のこと。
「あ、あの、俺達は……」
「───あ?」
ふ、ふ、不機嫌MAXだ…!
鋭い眼光のまま、お兄さんの言葉も一蹴しちゃう叶翔。
その威圧に耐えられなくなったのか、お兄さん達は私達に背を向けると一目散に駆けていった。
「…叶翔、助けてくれてありがと……」
お兄さん達の姿が見えなくなって、叶翔の方に身体を向けたその時。
───ぎゅっ……
「えっ……?」
なぜか、叶翔に抱きしめられていた。