【完】好きになれよ、俺のこと。


なんだか嬉しくなって、ニヤけた顔を見られないように前を向いた私の目に、突然キラキラのツリーが飛び込んできた。




「わぁっ!」




カラフルなイルミネーションに身を包んだ、大きなクリスマスツリーがそこにはあった。




「綺麗~っ!」




「陽向に、このツリーを見せたかったんだ」




「叶翔……」




「このツリー、気に入った?」




「うん! とっても!

ありがとう、叶翔!」




こんな綺麗なツリーを大好きな人と見られるなんて、幸せすぎるよ……。




たくさんの光が瞬くツリーに見惚れていると




「なぁ、陽向」




突然名前を呼ぶ、叶翔の声が降ってきた。



< 321 / 417 >

この作品をシェア

pagetop