【完】好きになれよ、俺のこと。
なんだか嬉しくなって、ニヤけた顔を見られないように前を向いた私の目に、突然キラキラのツリーが飛び込んできた。
「わぁっ!」
カラフルなイルミネーションに身を包んだ、大きなクリスマスツリーがそこにはあった。
「綺麗~っ!」
「陽向に、このツリーを見せたかったんだ」
「叶翔……」
「このツリー、気に入った?」
「うん! とっても!
ありがとう、叶翔!」
こんな綺麗なツリーを大好きな人と見られるなんて、幸せすぎるよ……。
たくさんの光が瞬くツリーに見惚れていると
「なぁ、陽向」
突然名前を呼ぶ、叶翔の声が降ってきた。