【完】好きになれよ、俺のこと。
『ねぇ、叶翔ぉ〜?
彼氏飽きたんだよねぇー。
遊ぼうよぉー』
『ん~、いいよ。
じゃ、今夜、俺ん家おいで?』
中学2年生。
俺は、荒れてた。
俺がまだ小さい頃、父親が家を出て行き、母子家庭で育った俺は、母親が男と遊びまくってるのをずっと見ていた。
母親は平気で男を家に連れ込み、まるで俺も姉貴も存在しないかのように遊びまくっていた。
多分、それで感覚が麻痺してたんだと思う。
愛されるということも、愛することも知らなかった俺は、姉貴の制止を耳に止めることもなく遊びまくった。
いろんな女と付き合い、そして3日で別れる。
3日でちょうどいいんだ。
それ以上、深入りすることも嫌だったし、全部遊びの関係だったから。
今思えば、最低な生活をしてたと思う。