【完】好きになれよ、俺のこと。
なのに遊んでも遊んでも、俺の空虚な気持ちが満たされることはなく、ただただ毎日を無意味に生きてた。
そんな俺の前に君は現れたんだ……。
それは、中3になったばかりの、春のある日。
『あの……っ、私、安堂くんのことが好きです』
俺は体育館の裏で、告白されていた。
告白されることは、数え切れないほどあったけど、大体は派手な女ばっかりで、こういうタイプの女はあんまりなかった。
大人しそうで、ちょっとでもからかったら泣いちゃいそうだな、この子。
名前は……なんだっけ。
確か、飛鳥…陽向?
クラスメイトだけど、接点も無かったから、俺の記憶にはあんまり残ってないなー。