【完】好きになれよ、俺のこと。
なんとか理性が持ち堪え唇を離すと、陽向は息を乱しながら、崩れ落ちるように俺の胸に倒れこんできた。
慣れないくせに、頑張ってくれたんだなー。
そう思うとたまらなく愛おしくて、彼女をぎゅっと抱きしめる。
『かわいい……。
もう一回したいんだけど』
『もっ、もう今日はだめっ!
私、心臓爆発しちゃうから!』
『じゃあ明日な』
『も、もうっ!』
頬をぷーっと脹らませる陽向が可愛くて、抱きしめる力を強めた。
今までの俺からは、今の俺の気持ちも行動も全然想像もつかないんだろうな。
それくらい、心底陽向に惚れてるんだって、改めて強く感じる。
あぁ、幸せ。
きっと、今、この世で一番幸せだと思う。
絶対離したりしない。
この時、俺は誓ったんだ。