【完】好きになれよ、俺のこと。
* 君から〝俺〟が消えた日
それからの俺達は、本当に幸せな日々を送っていた。
教室で会う度に目配せをして、昼休みは屋上で2人でお弁当を食べた。
いつの間にか、陽向が俺のことを叶翔って呼ぶようになった。
陽向に呼ばれるそれが、すごく心地良かった。
休み時間には、誰も見てないところで何度もキスをしたりした。
デートもたくさん行った。
新しくできた、シュークリームが美味しいカフェに連れて行くと、陽向は目を輝かせてすごく喜ぶんだ。
同じ高校を受験するために、俺は今まで縁のなかった勉強に本気で取り組み始めた。
一緒に図書館にも通った。
だから2人揃って志望校に合格した時は、陽向泣いてたっけ。