【完】好きになれよ、俺のこと。
* 『はじめまして』
『好きです。
入学した時から安堂くんのことが好きでした。
付き合ってください…!』
『…ごめんね』
あの日、俺は高校に入学してから20回目くらいの告白を受けていた。
もちろん、答えはNOだけど。
『わかった……。
聞いてくれてありがとう……』
その子がそう呟き、俺に背を向けて走り出した時、俺の視界に、体育館の物陰に隠れる人の姿が映った。
……あれ、もしかして。
驚きは確信へと変わっていく。
俺が、間違えるわけねぇし……。