【完】好きになれよ、俺のこと。
「……ねぇ、安堂くん?」
恥ずかしいけど……今日だからこそ、伝えたいことがあるんだ。
私の、正直な気持ち。
「ん?」
「お友達になってくれてありがとう!
安堂くんと、もっと仲良くなりたい、です……。
じゃ、じゃあね!」
面と向かって言うのは、やっぱり恥ずかしいっ……!
火照る頬を隠すように、安堂くんに背を向け、家に入ろうとした時。
ぐいっと手を引かれて、私の身体は家の近くの塀に押し付けられていた───。