【完】好きになれよ、俺のこと。

ほぇ……？




不意に顔を上げて、私は思わず絶句。




「……っ…!?!?」




な、な、な、なーっ!!!???




こんな風に、放心状態になっちゃうのは当たり前だと思う。




だって、あり得ないくらいかっこいい男の子が目の前にしゃがみ込んで、私の顔を覗き込んでいたんだから。




……あっ！


この人、さっきあんな可愛い女の子を振ってた人だ……！




キャラメル色の綺麗な髪に、真っ白な肌、黒目がちの大きな瞳、スッと通った鼻筋、血色の良い綺麗な唇。




どこからどこを見ても、完璧すぎるイケメンさんが、ニコッと笑った。




「はじめまして」




「…は、は、はじめまして……」




その笑顔は、まるで絵本の中の王子様みたいで。




私なんか、緊張と驚きで噛みまくり……っ。