【完】好きになれよ、俺のこと。
「それでは、クラスの出し物について、何か意見のある人は挙手してください!」
黒板の前で、学級委員長である女の子がハキハキとそう発言する。
やりたいものかぁ。
この高校では、来場者の投票数によって、優勝を決めるらしい。
だから、優勝を狙って、みんなも真剣だ。
そういえば安堂くんのクラスは何やるのかな……。
……って、私ってばなんで安堂くんのこと考えてるんだろ!
今はクラスの出し物について、真剣に考えなきゃいけない時間なのに!
頭に浮かんだ邪念を、必死に取り払っていると。
「はい!
スイーツを販売するカフェがいいと思うだけど、どうかな?」
手を挙げて、発言する柊くん。
カフェかぁ…!
なんだか楽しそう!!