【完】好きになれよ、俺のこと。
究極の2択に、腕を組んで頭を悩ませていると、後ろからちょんちょんと肩をつつかれた。
「ん?」
後ろを振り返ると、柊くんが口の横に手を当て、こしょこしょ話をするみたいにして、話しかけてきた。
「陽向ちゃんは、どっちやるの?」
「うーん、悩み中なんだー。
柊くんは?」
「俺は、陽向ちゃんが決めたら決めよっかな〜」
そう言って、なぜだかニヤニヤしてる柊くん。
ってことは、私が決まらなきゃ柊くんも決まらないってこと!?
ど、どうしよー!
いや、でも柊くんは絶対接客っぽいけどね。
爽やかスマイルで、「いらっしゃいませー」なんて、ウェイトレスの制服を着て接客してる姿、すごく似合いそうだもん。