いつも君の隣に居たかった
向日葵の笑顔
愛する人とずっと一緒に居る誓いを立てた。綺麗な海の見えるチャペルで、皆に祝福されて凄く幸せだった。
これから来る二人の新婚生活に、暗雲が立ち込めたのは、結婚してから2ヶ月後だった。
熱の高い日が何日か続き、身体の異変にその時気付いてすぐに病院に行った。
元々身体は丈夫な方なので気にしないで居た事が仇になってしまった。
色々な検査をされて時間が過ぎて行く。
診察室に入る頃には朝から行っていたのに夕方になっていた。

診察室の空気が張りつめているのが分かった。
嫌な胸騒ぎが止まらず私は手を握り締めていた。

先生は私に椅子に座る様に促したので座る。沈黙が私には重く感じた。
しばらくの沈黙の後先生は私を真っ直ぐ見つめて呟く。

ご家族の方と一緒に来て頂けますか。

言われた言葉が頭に並んだ。

カゾクトイッショ…
どうして?そんなに大変な病気なんだろうか?
私は思わず口を付いて出ていた言葉に驚いた。
私の病気は何ですか?
しばらく間が空いた後私を見つめたまま、困った様に苦笑していた。
貴女の病気は命の危険がある病気です。
今の所まだどの位進んでいるのかは分かりません。
頭が真っ白になる。
命の危険。危ないんだと漠然と思う自分。

まるで他人事のようだった。

言って頂けますか?私の病名。何ですか?

先生は暫く考えた後ため息を付いて私に病名を告げた。

胃ガン。それも治る見込みは少ない。
余命半年と私は宣告された。

6ヶ月しか生きれない。
信じられない気持ちだった。
どうして私だったのだろう。
何で私でないと駄目だったんだろう。

ドウシテシナナクテハナラナイノ…

涙が溢れて止まらなかった。
悔しくて悔しくて仕方が無かった。

もっと生きていたい。
大切な彼と生きていく誓いを立てたばかりなのに。
愛する人を置いて逝きたくはなかった。
頬を濡らす涙はずっと流れ続けたままだった。
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