君はあっち側 私はこっち側
人が少ない階段まで来て 七森聖夜は私の肩から手を外した。


なんで1年の教室は5階なんだろ なんて言いながら階段を1段1段登る彼。


彼の3段下を歩いていると2回目の踊り場で彼がいきなり止まって振り返った。


「あのさ ちょっと後ろ歩かれるの 落ち着かない。」


「あっ、すいません。」


慌てて言ったら彼は満足したのか クルッと前を向いて歩き出した。


けど…


どうしろっていうのよ。


必然的に歩くのはちょっと後ろになっちゃう。


3回目の踊り場。


振り返った七森聖夜。


「あのさ、横 来たら?」
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