偽りの自分。
教室に入ると、雫、美鈴、優花がやって来た。
『おはよう、吉野の机に仕掛けといた。』
雫が言ったので、
あたしと美香は急いで吉野の席に向かった。
吉野の引き出しには
ゴミがたくさん入っていた。
思わず『うぇ...』と言って、
吉野の机から離れる。
あたしは無視とか悪口だけだったけど、
あたしのとき以上にいじめが酷い。
『机には落書きしないでおいたよ。
バレたら大変だし。』
美鈴が静かに言った。
『そろそろ吉野来そうだよ!』
教室の扉から廊下を見ている優花が言った。
『良い?皆、無視してね。あとでカイト君との関係も問い詰めようね。』
美香があたしたちに言う。
あたしは鞄を自分の席に置きに行った。
関係ない他の女子や、カイトたち男子は全く気づいていない。