偽りの自分。
『そういうことだから。
また変なことしたら、絶交!!』
雫が怒り気味に言う。
絶交....。
良いじゃん。
別に、絶交でも構わない。
あたしがやるべきことは
吉野さんを救うこと!
いじめっ子の友達よりは、
いじめられっ子の友達の方が良くない?
『良いよ、絶交で。
誰と仲良くしようが、あたしの自由だし。』
あたしははっきりと言った。
『はぁ!?
ミス、頭おかしい!吉野と仲良くするなんて
恥ずかしいよ!?』
美香と美鈴が大きな声を出した。
『人をいじめる方が恥ずかしくない?
...教室戻るね。バイバイ』
あたしは女子トイレの扉を開けた。
出ようとしたとき、誰かに腕を掴まれた。
美香だ。
『絶対、ミスを味方につけるから!
絶交なんてあたしらがさせないんだから!』
どっちなの?
絶交って言ったのは、美香たちでしょ?
『あたしは...吉野さんの味方なんだ。
吉野さんと美香たちが仲直りしてくれないと、あたしは美香たちと絶交。』
そう言い、
美香の手をあたしの腕から離して、
女子トイレから出た。
い、言えた....!
吉野さんへのいじめも、
これでやめてくれるかも!?
...そう思ったあたしがバカだった。