偽りの自分。
あたしの気持ち~美香side~
~美香side~
今、あたしは先生に叱られている。
『お前、納得いかないのか?いじめなど、犯罪だぞ?誰だっていじめられたら嫌だろ?』
先生はあたしにそう言う。
納得いかない訳じゃない。
ただ、雫たちがあたしを裏切ったのが頭にきているだけだ。
完璧な人間がムカつくという
考え方に共感し合ったりしていた
雫でさえ、
あたしに合わせていたなんて
ショックだった。
自分がいじめられたら、
そりゃムカつくけど、
実際あたしがいじめられるわけないし。
『もう絶対にいじめはしないこと。
分かったか?』
先生はかなりイラついているようだった。
『はい』
適当に返事をして、空き教室から出た。
はぁ。
ミス、最低。
雫たち、最低。
もう、味方なんて誰もいないし。
でも、いじめはもう許されないから、
雫たちにいじめられることはないだろう。
教室に入ると同時に、
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。