偽りの自分。
『うん、美味しい』
あたしはそう言いながら食べ続ける。
すると、隣にいた美香が口を開いた。
『...あのさ...今日、ありがと。
嬉しかった....』
真剣な顔で言っていたけど、
美香の顔はだんだんと笑顔になる。
『....アハハ!!』
あたしは思わず笑ってしまった。
あの、美香がこんなこと言うなんて
なんだか面白い。
『ちょっと、笑うとか酷くないー?
あたし完璧な人間嫌いだったけど今は違う。二人のこといじめたのに…』
美香は静かに話す。
そして
『どうして.....!?
なんで......っ優しくするの.....?
散々ひどいことしたのに....なんでなのっ....』
美香は泣いた。
すると、絵里花は口を開く。
『...いじめられる辛さ、わかるから。
例え自分をいじめた人でも、見捨てることはできない。そんなの、嫌なの。』