君はあたしの天然王子
*11* とまどい
―結局、
気まずくなったオレは、用事があると言ってカフェを出た。
こんな気持ちだからって、悠佳を避けるなんて最低だよな…
はぁぁ…
これからどうなるんだろう…
オレは重く沈んだ気持ちで家に帰宅した。
玄関のドアを開けると、女物の靴が目に入った。
また姉ちゃん来てんのかよ…
オレはリビングへと足を進める。
「姉ちゃん?」
「あ、尚陽。遅かったね」
「この前といい何なんだよ。合鍵持ってるからって勝手に入るなって」
「良いじゃない。姉弟なんだから!」
こんなことなら合鍵なんか渡さなければ良かった…
「ねぇ尚陽…」
「何?」
「最近さ、悠佳ちゃんと上手くいってる?」
「えっ…」