君はあたしの天然王子
*12* 「好き」
―美奈―
「ふぅわぁぁ~…」
眠い…
土曜日の昼下がり…あたしの部屋は、ちょうど日差しが当たってポカポカ…
「お昼寝でもしよ~」
ベッドに横になる。
「Zzz…」
おやすみ三秒です…
―と、その時…
♪~♪~♪
ケータイから大好きな歌手の着うたが流れる。
電話…?
ちくしょう!人の貴重なおやすみタイムを邪魔しやがってー!!
「ったく誰よ!!?」
あたしは起き上がって、ケータイをカパッと開ける。
そこには…
「え…
なななな尚陽くん!?」
あたしは急いで電話に出る。
ま…まさか尚陽くんだとは…
でも、尚陽くんがあたしに何の用だろう?