君はあたしの天然王子
「もっ…もしもし!」
《あ、美奈ちゃん?》
「み…美奈です…」
ひょわあ…電話だと尚陽くんに耳元で囁かれてるみたいで、く…くすぐったい…
《あのさ、今から美奈ちゃん家まで行っても大丈夫?迎えにいくから、オレん家来て?》
「えっ…」
マジっすか…
《ダメかな?》
「いえ!!全然ダメじゃない!!」
《そう?じゃあ今から行くから》
―ピッ―
うそぉぉ!!
また尚陽くんの家に行けるなんて…
「あっ、あたし何にも準備してない!」
あたしは、真っ直ぐだった髪の毛を巻き髪にした。
オシャレっていっても、これだけなんだけどね…