君はあたしの天然王子
ふと、顔を上げると…
「美奈?」
「…先輩」
すぐ目の前に、元彼の先輩が立っていた。
「美奈…何か変わったな?」
「え…そっそう?」
「うん。可愛くなった」
なっ…何なの…
付き合ってるときは、こんなこと言わなかったくせに…
「先輩こそ…彼女さんとラブラブなんじゃないんですか?」
ちょっと嫌みっぽく言ってみた。
「え?アイツ?もう別れたよ」
―えっ…
「そういう美奈は?恋してんの?」
「はい。…彼氏いますから」
「そっか」
気まずい…まさか先輩に会うとは思わなかった…。
電車が一緒なのは分かってたけど、会うなんて初めてだよ…。
うぅ~早く電車着いてよー!!