君はあたしの天然王子
相変わらず優しいんだなぁ、尚陽くん…。
きゅん…
あたしたちは手を繋いだまま教室へ上がる。
すると、真っ先に声を掛けてくるのは…やっぱりあの人。
「うわああ!?尚陽くんと美奈!?何で手繋いで…え!?もしかして!?」
「佳奈美…うるさい」
「両想いになったの?もう付き合ってるの?」
「え…えへへ…まぁね」
改めて尚陽くんの彼女だと思うと、信じられないくらい嬉しい。
「やったじゃん美奈!おめでと!」
「ありがとう」
やっぱり佳奈美は、あたしの一番の親友だね。
「それはそうと、噂なんだけどね…美奈の元彼の先輩、また美奈のこと狙ってるらしいよ?」
「はっ!?」
せ…先輩が!?