君はあたしの天然王子






「先輩から電話が掛かってきた!?」



「しーっ!!佳奈美、声大きい!!」




教室に着き、あたしは先輩から電話が掛かってきたことを佳奈美に話した。



「ほら!私の言った通りじゃない!やっぱり先輩は美奈に未練があるんじゃないの?」



「…そんな…」




先輩が別れようって言ったから、あたしもキッパリ先輩のこと忘れたんだよ!?



あーもーむしゃくしゃするー!!





「スゴいね」



佳奈美がふいに そう言った。



「何が?」



「さっきの全部声に出てたよ」



「えっ…」





「とにかく美奈、先輩が近付いてきても無視よ!?無視!!」


「う…うん…」





大丈夫だよね…?あたしには尚陽くんだっているし!!








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