君はあたしの天然王子
――が…
「美奈」
「…先輩」
つかまったー!!
あたしは購買で買ったパンを教室に持っていこうとしたところで…先輩につかまった訳だ。
「なっ何ですか!」
「そんなに機嫌悪くするなよ。あとさ…オレ、美奈に言いたいことがある。」
「え…?」
何を言い出すのか、先輩は顔をあたしから背けた。
あたしは思わず言葉に詰まってしまう。
何なのよ…?
「美奈、オレ…夏休み前に美奈を振ったけどさ、オレあの後相当後悔した。違う彼女と付き合っても美奈を忘れなかったんだ…」
これって…この流れって…
「美奈…
オレともう一度やり直してほしい」