君はあたしの天然王子







「尚陽くん…助けに来てくれてありがとうね。」



あたしは尚陽くんの手を握り返した。




「んー?別に良いよ」



「じゃあ仲直り?」


「うん。仲直り!」



そう言うと、唇が温かくなった。



「えっ…」



尚陽くんが微笑んだ。




「なななおっ尚陽くん…!?」


「何ー?」


「きききききキスっ!?キスした!?」



ヤバいっ…


パニックしてきた…




「どうしてそんな…動揺するんだよ…」


「だって…ファーストキス…だったんだもん…」




恥ずかし…






「あ、美奈。それファーストキスじゃないよ」


「へ?」



「美奈のファーストキスは美奈が寝てる間にオレが貰ったから」



「え…えぇぇぇ!?」








先輩の事も落ち着いて一件落着。



「あ!!スネ夫先輩にお菓子ぶつけたらお菓子が全部割れてる!!」


「……やれやれ」




尚陽くんは相変わらず天然なのかバカなのか分かんないけど…



さっきの尚陽くんはカッコよかったから、許してあげようかな?



なーんてねっ。









< 148 / 240 >

この作品をシェア

pagetop