君はあたしの天然王子
「尚陽くん…助けに来てくれてありがとうね。」
あたしは尚陽くんの手を握り返した。
「んー?別に良いよ」
「じゃあ仲直り?」
「うん。仲直り!」
そう言うと、唇が温かくなった。
「えっ…」
尚陽くんが微笑んだ。
「なななおっ尚陽くん…!?」
「何ー?」
「きききききキスっ!?キスした!?」
ヤバいっ…
パニックしてきた…
「どうしてそんな…動揺するんだよ…」
「だって…ファーストキス…だったんだもん…」
恥ずかし…
「あ、美奈。それファーストキスじゃないよ」
「へ?」
「美奈のファーストキスは美奈が寝てる間にオレが貰ったから」
「え…えぇぇぇ!?」
先輩の事も落ち着いて一件落着。
「あ!!スネ夫先輩にお菓子ぶつけたらお菓子が全部割れてる!!」
「……やれやれ」
尚陽くんは相変わらず天然なのかバカなのか分かんないけど…
さっきの尚陽くんはカッコよかったから、許してあげようかな?
なーんてねっ。