君はあたしの天然王子
『ねぇ…美奈ちゃん』
「はい?」
『なんか元気なくない?』
「えっ…」
『何か悩んでるんじゃない?』
どうして…由陽さんには分かっちゃうんだろう?
「じ…実はデートに着ていく服が…無くて…」
『もしかして尚陽とのデート?』
「は、はい…」
自分で言っといて、何だか照れる…
『じゃあ、明日一緒にお買い物行きましょ?私が服、選んであげる!』
「え!?」
『じゃあ明日の9時に駅前ね!じゃあね!』
「ちょっ…由陽さん!?」
―プー プー…
電話は一方的に切られてしまった…
どうしよう!?
由陽さん、服選んでくれるって言ったよね…?
由陽さんの服、いつもダサいけど大丈夫!?