君はあたしの天然王子
時間はあっという間に過ぎ去って―…
今日は遂に尚陽くんとのデートの日!!
…なのに…
一時間も寝坊してしまったあたし…
「いっ…急がなきゃ!!」
初めてのデートの日に彼女が遅刻だなんて…最悪だー!!
あたしは待ち合わせ場所まで走った。
「はぁ…はぁ…尚陽くん…?」
そこに尚陽くんは…いない。
もしかして尚陽くんも遅刻?
キョロキョロ辺りを見回してみると…
あたしの視界に入ったのは鳩に餌をあげる尚陽くん…
って…
なんばしょっとね!!
「尚陽くん!!」
「あ、美奈」
「どうして…鳩に餌あげてるの…?」
「あぁ。何だか家のミーちゃんに似てて…クッキーあげてたんだ」
鳩に餌をあげるなんて…
あんたは休憩中のサラリーマンか!!