君はあたしの天然王子
「あれ?美奈、プール落ちたの?」
「違うよ!!水かけられたの!!」
はぁぁ…。
せっかくのデートなのに、どうしてあたしってこんなに不幸なんだろう…。
そんなことを考えていると、肩にふわりと何かが当たった。
その正体は、尚陽くんのパーカーだった。
「尚陽くん…」
「それ、羽織ってなよ。美奈の服、かなりスケスケだよ。」
「!!?」
あたしは前をバッと隠した。
「だから、ね?」
「あ…ありがとう…」
優しいなぁ…。
でも、鞄とかぬいぐるみとか、濡れなくて良かった…
「尚陽くん!マンボウの他に海もあるんだよ!行こう?」
「行く!!」
あたしたちは、マリンパークの敷地内の海へと向かった。