君はあたしの天然王子





「佳奈美は啓吾くんが好きなんだから!!だから二人きりにしてあげたいの!二人を相思相愛にするために!」


「近親相姦?」



ちーがーうー!!!

相思相愛だっての
このバカっ!!




「あたしは二人を両想いにさせたいの!だから邪魔は絶対ダメ!」


「アイサー」



何なのよ、その返事…



尚陽くんは無邪気な顔を向ける。



ちゃんと分かってるのかな…?この天然王子は…



天然というより、もはやバカだけど…



「でもさ、美奈」


「何?」


「啓吾って彼女らしき人いるよ?」



え…



「ウソ!?」


「ホント。この前写真見せてもらったよ。西高の制服着てた」




そ…そんなぁ…





でも…諦めちゃダメよ、美奈!!





佳奈美の為に頑張るのよー!!









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