君はあたしの天然王子
*16* ピンチ!
―尚陽side―
ヤバい…
何か分かんないけど美奈を怒らせてしまった…
いや、原因は分かってるよ?
そのー…なんだっけ?コンパス…じゃなくてコンパ?に行ったことだって。
でも本当に本当に知らなかったんだよ、図形の勉強するところじゃ無くて…女の子がいっぱい来るところだって…知らなかったんだよ。
でももう、どうしようも出来ないよ…
美奈は怒って先に駅に行っちゃうし…
はぁ…オレってバカかも。
仕方なく1人で駅に向かおうとすると…
「あ!」
「あれ?尚陽くん?」
ケータイを片手に持ちながら、信号が変わるのを待っている佳奈美ちゃんがいた。