君はあたしの天然王子
歩き始めて20分。
その時、悲劇は起こった。
「尚陽くん、ちょっと休憩しようか」
「うん!」
尚陽くんが近くの石に腰を下ろす。
あたしも同様に、大きめの平たい石に腰を下ろした。
「やっぱ空気がいいよね~」
「そうだな~。掃除機になって、この空気全部吸い取りたいな。」
「なんじゃそら」とツッコミを入れようとしたとき…
―ガサガサッ
「ん?」
「今…何かガサガサって言わなかった…?」