君はあたしの天然王子
―20分後…
やっと電車の中から抜け出せました…。
ドキドキして死ぬかと思ったよ…
そして、あたしと尚陽くんは肩を並べて教室へと入る。
と、その瞬間…
「美奈!…と沖村くん!おはよー」
「おはよ~」
あたしも尚陽くん同様、佳奈美にあいさつする。
「ちょっと美奈~。沖村くんと二人で登校ってどうゆーことよっ?」
佳奈美がニヤニヤしながらあたしを肘でつつく。
「どっ…どういうこともないよっ!朝偶然駅で一緒になっただけで…」
「ふ~ん?でも、今日やけに髪の毛に気合い入ってんじゃん。どうしたの~?」
やっぱり佳奈美には敵わないみたい…。
あたしは、素直な自分の気持ちを佳奈美に聞いてもらった。