君はあたしの天然王子
あたしと尚陽くんが教室に戻ると、佳奈美が一目散に駆けてきた。
早いよ佳奈美…
「美奈っ!!どうだったの!?早く教えなさい!!」
佳奈美さん、興奮しすぎです。
「あの…えっとね…「何!!?」
喋らせろ
「ちゃんと告白したよ。で…尚陽くん、返事考えくれるみたい…」
「ホント!?やったじゃん美奈!」
「へへへ…」
自然と頬が緩んじゃうよ。
結果がダメだとしても、あたしの想いは尚陽くんに伝わったわけだし…考えてくれるってだけで嬉しいよ。
教室の窓際で友達と話す尚陽くんに目を移す。
尚陽くん…大好きだよ。
まだ遠くてもいい。
いつか…尚陽くんの心も、あたしでいっぱいになる日が来るかな…?