~恋に気付くとき~


ひゃっ…。

怖くて動けないっ。


ジッとドアを見つめる。

良かった…。

鍵かかってたんだ。

でも、怖くて…。



そこで、また、ドアを開けようとする音が…。


そして、ドアが開いた………。


薄暗い街灯を背中に浴びて立つのは…。


「トールちゃ…?」


トールちゃんだった。

「結っ、何やってんだよっ。」


「ふぇ……っ。」


緊張の糸が切れたあたしは、その場に座り込んで泣き出した。
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