~恋に気付くとき~
トールちゃんの言葉…。

どういう意味…?


あたしには、理由を聞く勇気がなくて…。


ただ、黙って抱き締められていた。


「お前、今夜どうする?」


トールちゃんの腕が緩んだ。


今夜…?

そっ、それって?!


まさか…。


「一人で、留守番できんのか?」


あ…。

「でき…ないかも。」

「しょうがね~な。俺、下の部屋で寝てやるからっ。」


「え…っ、やっぱりいいよトールちゃんっ。あたし、一人でだいじょうぶ。」


「いいよっ、俺明日どうせ予定ないんだから。」


「でも…っ。」


「安心しろよっ。いくら俺でも、結みたいな子ども、襲ったりしないからなっ。」

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