~恋に気付くとき~
秘密も何も、意味全くわかんないっ。


あたしを…襲った…って…?

あわわっ…恥ずかしいっ。


頭の中が混乱して、ゴチャゴチャ考えてたら。


首に、チクッて痛みがはしった。


「いたっ、虫に刺されたみたいっ、トールちゃんっ。見てよっ。」

「ん…。平気だろっ。それより、帰るぞっ。」

あたしを抱き締めてた腕が緩んだ。

もっと、抱き締めていて欲しかったな…。


あたしたちは、幼馴染みというレッテルを貼られているから、二人で歩いてても、どうってことない。


でも、その日は…。

トールちゃんは人目を避けていた。


人目を避けながら、あたしとずっと手を繋いでいた…。
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