~恋に気付くとき~
昼から、お母さんは張り切って料理の下ごしらえを始めていた。


あたしは、少し昼寝したら、元気百倍……というには程遠く、 元気半分くらい…?


何はともあれあたしも夜が待遠しい。


お母さんの手伝いをしていたら、あっという間に夕方になり、トールちゃん一家がやってきた。

「結ちゃん、今日も可愛いねっ」

「結ちゃん、メリクリだねっ。」


トールちゃんのお父さんお母さんは、いつも楽しい人。

「おぅ……。」

そして、トールちゃんは、いつもどおり口数少なめ…。


でも、あたしを見て優しく笑ってくれた。


あたしの心臓が、ドキドキと動きだした。
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