～恋に気付くとき～

「結ちゃんっ…、本当にごめんなさい。」


遥香先輩が頭を下げた。


「あっ、いえっ、あのっ…、トールちゃんっ？」


あたしは、何と答えれば良いの？


いきなり謝られても？

謝られるようなことされてないよね？


「私が、松本君に頼んだの。彼氏のふりして欲しいって…。」


えぇっ…。

まぁ、一応予想はしてましたけど…。


「結、実は俺も乗り気だったんだ。その……お前の気を引きたいっつ～か。遥香には、ちゃんとした理由があるんだけど…。俺が話に乗ったのは…お前に焦って欲しかったというか…ヤキモチ焼いて欲しかった…。あ～っ、俺…かなりダサい。」

トールちゃんが、いきなり甘い暴露話をしたので、あたしは驚いて開いた口が塞がらない。